AIを使って未来を描く!事業計画作成・実践講座 - もう「計画書作り」で悩まない
こんにちは、村田久中小企業診断士事務所の村田です。
「事業計画書を作らなければいけないけど、何から手をつければいいか分からない」
「銀行融資や補助金申請で必要なのに、時間がかかりすぎて本業が疎かになる」
「専門家に頼むと費用が高いし、自分で作るのは難しい...」
そんな悩みを抱えている経営者の方は多いのではないでしょうか。
実は、AI(人工知能)を活用すれば、事業計画書の作成時間を大幅に短縮できる時代になっています。
先日開催したセミナー「AIを使って未来を描く!事業計画作成・実践講座」では、ChatGPTをはじめとする最新AIツールを使った実践的な事業計画作成法をお伝えしました。
この記事では、そのセミナー内容を詳しくご紹介します。

なぜ今、AIで事業計画を作るのか
事業計画書作成の3つの壁
事業計画書を作ろうとすると、多くの経営者が以下の壁にぶつかります:
壁1:情報収集に時間がかかる
- 業界動向、市場規模、競合分析...
- 必要な情報を集めるだけで数日〜数週間
壁2:文章化が難しい
- 頭の中にあるアイデアを言葉にできない
- 説得力のある文章を書くのが苦手
壁3:数値計画が作れない
- 売上予測、損益計画、資金計画...
- 数字が苦手で前に進めない
AIが解決する3つのこと
解決1:情報収集の時間短縮
- 数週間かかる調査が数分で完了
- 最新情報を自動で要約・整理
解決2:文章作成の効率化
- アイデアを入力するだけで、論理的な文章に
- 何度でも修正・改善が可能
解決3:数値計画の可視化
- 売上シミュレーションを自動生成
- 表やグラフで分かりやすく表現
AIを活用すれば、従来1ヶ月かかっていた事業計画書作成が、1週間〜2週間で完成します。
AIは「完璧な計画」ではなく「たたき台」を作るパートナー
セミナーでまず最初にお伝えしたことがあります。
「AIに全てを任せて、完璧な事業計画書ができるわけではありません」
現場でのAIの役割は「60%のたたき台」作成

AIができること:
- 市場データの収集・整理
- 一般的な事業モデルの提案
- 論理的な文章の作成
- 基本的な数値計画の試算
AIができないこと:
- あなたの会社の「想い」「理念」の表現
- 現場でしか分からない「リアルな課題」の把握
- 地域特性や顧客との関係性の理解
- 経営者の「直感」「経験」に基づく判断
理想の分担:AI 60% + 経営者 40%
【AIの担当】60%
・市場調査
・文章の骨子作成
・数値の試算
・資料のビジュアル化
【経営者の担当】40%
・想い・理念の追加
・現場感覚の反映
・数値の現実性チェック
・最終的な意思決定
AIで効率化できる部分は任せて、経営者は「自分にしかできない部分」に集中する。
これが、AI時代の賢い事業計画作成法です。
AI活用5ステップで事業計画を作る
セミナーでは、事業計画作成を5つのステップに分解し、各ステップで最適なAIツールを使う方法をお伝えしました。

事業計画作成の5ステップ
STEP1:調査
↓
STEP2:構想
↓
STEP3:文章化
↓
STEP4:数値化
↓
STEP5:見せ方
各ステップで使うAIツールと、その活用法を詳しく見ていきましょう。
STEP1:調査 - 市場動向を瞬時に把握する
使うAIツール:Perplexity AI
Perplexity AIは、Web上の最新情報をAIが自動で調査・要約してくれるツールです。
通常のGoogle検索との違い:
- 複数サイトの情報を統合して要約
- 出典元のリンクも自動で提示
- 最新情報を優先的に収集
実践例:カフェ開業の市場調査
プロンプト(AIへの質問):
熊本でベジタリアンをメインターゲットにした
地元野菜を使った自家焙煎コーヒーカフェを開業します。
市場動向を調査してください。
Perplexity AIの出力(要約):
- ベジタリアン市場は年率○%で成長中
- 熊本市内のベジタリアン対応店舗は現在△店
- 健康志向の消費者は□□万人規模
- 自家焙煎コーヒーの市場規模は...
- 地元野菜を使ったカフェの成功事例:...
従来の方法なら数日かかる調査が、数分で完了!
もう一つのツール:Notebook LM
Notebook LMは、既存の資料(PDF、Webサイト、議事録など)をまとめて要約・整理してくれるツールです。
使い方:
- 自社の資料や関連情報をアップロード
- AIが自動で整理・要約
- 必要な情報を質問形式で引き出せる
例:
- 「昨年の決算書から、売上の推移を教えて」
- 「顧客アンケート結果から、主なニーズは?」
- 「競合3社の強みと弱みを比較して」
社内に散らばっている情報を一元化し、事業計画の基礎データとして活用できます。
STEP2:構想 - AIとブレストして事業アイデアを膨らませる
使うAIツール:Genspark & ChatGPT
Genspark:AI同士がブレストする発想支援AI
Gensparkは、複数のAIエージェントが異なる立場から意見を出し合い、新しいアイデアを創出してくれるツールです。
プロンプト:
自家焙煎珈琲と地元野菜で新たな体験を作るには?
Gensparkの出力(アイデア例):
AIエージェント1(マーケティング視点):
- 「農園併設カフェ」で野菜収穫体験を提供
- SNS映えする「エディブルフラワー入りコーヒー」
AIエージェント2(商品開発視点):
- 地元野菜を使った「ベジタブルコーヒー」(人参、ビーツブレンド)
- コーヒー豆と野菜のセット販売
AIエージェント3(ビジネスモデル視点):
- 段階的展開:カフェ→物販→体験ツアー
- サブスクリプション「月額○円で毎週新鮮野菜+コーヒー豆配送」
AIエージェント4(収益モデル視点):
- 初期投資:店舗改装500万円、設備300万円
- 月間売上目標:1年目150万円 → 3年目300万円
- 粗利率:65%想定
1人で考えていたら思いつかないアイデアが、次々と出てきます!
ChatGPT:構想を整理し、磨き上げる
ChatGPTは、経営者の頭の中にある構想を整理し、相手に伝わる形へと磨き上げる「考えを整えるAI」です。
ChatGPTをより自分らしく使う設定
ChatGPTには「カスタマイズ機能」があります。
設定メニューから、自分の「あり方(理念・ミッション)」や「属性」を登録することで、より自分らしい回答を生成できます。
設定例:
【あなたの情報】
・業種:飲食業(カフェ)
・地域:熊本市
・理念:地域の人々が健康で豊かな生活を送れるよう、
安全でおいしい食と居心地の良い空間を提供する
・大切にしていること:地産地消、環境配慮、温かい接客
この設定をすることで、ChatGPTの回答が「あなたの会社らしい」ものになります。
STEP3:文章化 - 説得力ある計画書に仕上げる
使うAIツール:ChatGPT & Claude
STEP2で出たアイデアを、具体的な事業計画書の文章に落とし込みます。
実践例:カフェの新規顧客獲得施策
プロンプト(最初のバージョン):
地元のカフェとして、新しいお客様を増やす取り組みを考えて
ChatGPTの出力(初回):
【新規顧客獲得のための施策案】
1. SNSマーケティングの強化
- Instagram、Facebookでの定期投稿
- ハッシュタグの活用
2. イベント開催
- コーヒー教室の実施
- 地元野菜の試食会
3. 紹介キャンペーン
- 友人紹介で両者に割引クーポン
4. 地域コミュニティとの連携
- 地元イベントへの出店
- 商店街との協力
この出力でもいいのですが、もっと「あなたの会社らしさ」を出しましょう。
AIの文章を「自分らしく」改善する3つのポイント
ポイント1:背景・想いを加える
AIの文章は論理的ですが、「なぜそれをやるのか」という背景が薄いことがあります。
改善例:
【なぜ新規顧客獲得に取り組むのか】
当店は創業以来、地域の皆様に愛されてきました。
しかし、近年の人口減少と競合店の増加により、
来店客数は前年比15%減少しています。
この状況を打開し、持続可能な経営を実現するために、
特に「平日昼間の新規顧客」の獲得に注力します。
ポイント2:具体的なターゲットと数値目標を加える
改善例:
【ターゲット】
・30〜50代の女性(主婦層)
・平日昼間に時間的余裕がある方
・健康志向、地産地消に関心がある方
【数値目標】
・新規顧客:月30人獲得
・リピート率:40% → 60%に向上
・平日ランチ売上:月80万円 → 120万円(+50%)
ポイント3:地域の声や課題を反映する
改善例:
【地域のお客様の声】
「平日昼間、ゆっくり過ごせる場所が少ない」
「健康的な食事ができるカフェが欲しい」
「子連れでも気兼ねなく入れる店を探している」
【当店の対応】
・平日限定「ゆったり自分時間プラン」(時間制限なし)
・低糖質・減塩メニューの充実
・キッズスペース完備、離乳食持ち込みOK
AIの出力に、あなたの「想い」「現場感」「数字」を加えることで、説得力が格段に高まります。
STEP4:数値化 - 売上計画をデータで裏付ける
使うAIツール:Notebook LM & ChatGPT
事業計画書には、必ず「数値計画」が必要です。
- 売上計画(月次・年次)
- 損益計画(粗利、営業利益)
- 投資計画(設備投資額、資金調達)
- 資金繰り計画(キャッシュフロー)
ChatGPTで売上計画を試算する
プロンプト:
カフェの売上計画を作成してください。
【前提条件】
・客単価:1,200円
・座席数:20席
・営業時間:10時〜18時(8時間)
・営業日数:月25日
・回転率:ランチタイム2回転、その他1.5回転
・ターゲット稼働率:1年目60% → 3年目80%
ChatGPTの出力:
【売上計画(試算)】
◆1年目
・1日あたり客数:20席 × 1.7回転 × 60% = 20人
・1日売上:20人 × 1,200円 = 24,000円
・月間売上:24,000円 × 25日 = 60万円
・年間売上:60万円 × 12ヶ月 = 720万円
◆2年目(稼働率70%想定)
・月間売上:70万円
・年間売上:840万円
◆3年目(稼働率80%想定)
・月間売上:80万円
・年間売上:960万円
この試算を基に、経営者が現実的な数字に調整します。
Notebook LMで複数の数値を整理する
複数のシミュレーションや既存データがある場合、Notebook LMが便利です。
使い方:
- 各種データ(決算書、売上データ、市場調査結果など)をアップロード
- AIに質問:「売上計画を立てるために必要な情報を整理して」
- AIが関連情報を抽出・整理
社内に散らばっているデータを一元化し、数値計画の根拠として活用できます。
STEP5:見せ方 - 魅力的なプレゼン資料に変換する
使うAIツール:Gamma & Genspark
事業計画書は、「読まれる」ことが重要です。
どんなに良い内容でも、読みにくければ意味がありません。
Gamma:文章を魅力的なプレゼン資料に自動変換
Gammaは、文章を入力するだけで、自動的にプレゼンテーション形式の資料に変換してくれるツールです。
使い方:
- STEP3で作成した事業計画の文章をコピー
- Gammaに貼り付け
- デザインテンプレートを選択
- 自動で見やすいスライドが完成
特徴:
- 箇条書きを図解に自動変換
- 適切な画像を自動挿入
- 統一感のあるデザイン
従来なら数時間かかるスライド作成が、数分で完成!
Genspark:事業計画のビジュアル化
Gensparkも、文章からLP(ランディングページ)風の資料を作成できます。
特に、新規事業や商品・サービスの紹介ページとして活用できます。
用途:
- 補助金申請資料
- 銀行融資プレゼン資料
- 社内共有用資料
- 採用説明資料
ビジュアル化することで、事業計画の「伝わりやすさ」が格段に向上します。
実践事例:ベジタリアンカフェの事業計画
セミナーでは、実際に「ベジタリアンカフェの開業」という事例で、5ステップを実演しました。
事例概要
想定事業:
- 業種:カフェ
- コンセプト:地元野菜を使った自家焙煎コーヒーカフェ
- ターゲット:ベジタリアン、健康志向の30〜50代
- 所在地:熊本市内
STEP1:調査(Perplexity AI使用)
調査結果:
- ベジタリアン人口:熊本県内約5万人(推定)
- 市内のベジタリアン対応店:10店舗未満
- 健康志向消費者の増加:年率8%成長
- 自家焙煎コーヒー市場の拡大傾向
分析: → 市場は成長中、競合は少ない = 参入チャンスあり
STEP2:構想(Genspark使用)
アイデア出し:
- 差別化戦略
- 農園併設カフェ(野菜収穫体験)
- 「ベジタブルコーヒー」開発(野菜ブレンド)
- エディブルフラワー使用の映えメニュー
- 収益モデル
- Phase 1:カフェ営業(初年度)
- Phase 2:物販追加(2年目)
- Phase 3:体験ツアー(3年目)
- 投資計画
- 初期投資:約800万円
- 内訳:店舗改装500万円、設備300万円
- 資金調達:自己資金300万円 + 融資500万円
STEP3:文章化(ChatGPT使用)
事業計画書の主要セクション作成:
【事業の目的】
近年、健康志向の高まりとともに、ベジタリアンや
ヴィーガンの食生活を選択する人が増加しています。
しかし、熊本市内には十分な選択肢がありません。
当店は、地元の新鮮な野菜と自家焙煎コーヒーを組み合わせた
独自のメニューで、健康的で豊かな食体験を提供します。
【ターゲット顧客】
・ベジタリアン・ヴィーガンの方々
・健康志向の30〜50代女性
・環境問題に関心のある若年層
・地産地消を支持する地域住民
【競合優位性】
1. 自家焙煎コーヒーとベジタリアンメニューの融合
2. 地元農家との直接契約による新鮮な野菜提供
3. 農園併設による「体験型」の価値提供
...
STEP4:数値化(ChatGPT + Notebook LM使用)
売上計画:
【1年目】
・客単価:1,500円
・1日平均客数:25人
・月間売上:93.7万円
・年間売上:1,125万円
【2年目】(物販追加)
・カフェ売上:1,350万円
・物販売上:300万円
・年間売上:1,650万円
【3年目】(体験ツアー追加)
・カフェ売上:1,500万円
・物販売上:450万円
・体験ツアー:200万円
・年間売上:2,150万円
STEP5:見せ方(Gamma使用)
文章化した事業計画書を、Gammaでプレゼン資料に変換。
完成した資料:
- 表紙:店舗コンセプトの魅力的なビジュアル
- 目次:5つのセクション
- 市場分析:グラフと図解
- 事業内容:写真とイラスト
- 数値計画:表とグラフ
- まとめ:今後のビジョン
これを銀行融資の説明資料や補助金申請書類として活用します。
AI活用3つの成功ルール
セミナーの最後に、AI活用で事業計画を作る際の「3つの成功ルール」をお伝えしました。
ルール1:完璧を求めず「60%で十分」
AI出力の60%で満足し、残り40%は自分で磨く。
最初から完璧を目指すと、いつまでも完成しません。
まずはAIで素早くたたき台を作り、そこから改善していく方が効率的です。
ルール2:対話・深掘りを繰り返す
AIとの対話は1回で終わらせない。
「もっと具体的に」 「別の視点から考えて」 「数値的根拠を示して」
このように、何度も質問を重ねることで、より良い答えが得られます。
AIは「対話型」のツールです。遠慮せず、何度でも聞きましょう。
ルール3:全体からではなく小さく始める
いきなり全体を作ろうとせず、部分から始める。
例:
- 「会社概要の文章だけ」AIで作成
- 「市場分析の部分だけ」AIで調査
- 「売上計画の1年目だけ」AIで試算
小さく始めて、徐々に広げていく方が、挫折せずに続けられます。
まとめ:AIは事業計画作成の「最強パートナー」
AIを活用すれば、事業計画書作成は:
- 時間:1ヶ月 → 1〜2週間
- 費用:専門家依頼10万円 → ほぼ無料(AIツール代のみ)
- クオリティ:論理的で説得力のある内容
になります。
AIでできること・できないこと
AIができること:
- 情報収集・整理
- アイデア出し・発散
- 文章の骨子作成
- 数値計画の試算
- 資料のビジュアル化
AIができないこと(経営者の役割):
- 想い・理念の表現
- 現場感覚の反映
- 地域特性の理解
- 最終的な意思決定
AIと経営者が協力することで、最高の事業計画が完成します。
今日から始められるAI活用
STEP1:まずは無料のAIツールを試す
- ChatGPT(無料版でもOK)
- Perplexity AI(無料)
- Genspark(無料)
STEP2:小さく始める
- 「会社概要を作って」と ChatGPT に聞いてみる
- 「○○業界の市場動向は?」と Perplexity AI に聞いてみる
STEP3:対話を重ねる
- AIの回答に「もっと具体的に」と追加質問
- 「別の視点から考えて」と聞いてみる
今すぐ、AIとの対話を始めてみましょう!
私がお手伝いできること
「AIツールの使い方を教えてほしい」 「一緒に事業計画書を作ってほしい」 「AIを使った経営改善のアイデアが欲しい」 「社内でAI活用セミナーを開催してほしい」
そんなご要望がありましたら、ぜひご相談ください。
私、村田久は、JTBでDX推進(RPA導入・AI活用など)を担当し、現在は中小企業診断士として年間30回以上のセミナー講師と個別支援を行っています。
AI活用と事業計画策定の両方の専門知識を持つ診断士です。
支援内容の例
- AI活用による事業計画書作成サポート
- ChatGPT・Perplexity AI等のツール導入支援
- 銀行融資・補助金申請のための事業計画書作成
- 社内向けAI活用セミナー・研修
- AIを活用した経営改善・業務効率化支援
まずはお気軽にご相談ください
初回相談は無料です。
WEBサイト:https://q-zconsul.com/
お問い合わせフォームから、お気軽にご連絡ください。
「ブログ記事を読んだ」とお伝えいただければ、よりスムーズにお話しできます。
AIを味方につけて、あなたの事業を次のステージへ!
村田久中小企業診断士事務所 代表 村田 久
【専門家登録】 熊本商工会議所 / 熊本県商工会連合会 / 熊本県信用保証協会 / 熊本県事業承継・引継ぎセンター / 中小機構 経営アドバイザー
【AI・DX推進実績】 JTBコールセンターでRPA導入・AI活用推進を担当。中小企業向けAI活用セミナー多数実施。
【補助金申請支援実績】 ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、事業再構築補助金など延べ60件以上


